成人先天性心疾患

私のクリニックに通っていただいている30歳台の男性がみえます。
20年ほど前、複雑な先天性心疾患(単心室)で名古屋では有名な小児心臓病の病院で難しい手術をされその病院に通院してみえました。徐々に調子が悪くなり詳しく検査され手の施しようがないといわれ途方に暮れもう一つの小児病院を経由して当時私が勤務していた名古屋第二赤十字病院へみえました。再手術をすればまだ元気に暮らしていただける可能性があると判断し外来でゆっくりお話しを重ね納得していただき再手術を行いました。手術を無事終え現在当院へ通院中ですが待望の彼女もできたとのことで私も喜んでいます。
この方の他にも40歳の男性で不整脈から心停止となり蘇生し第二日赤の循環器科で心臓リハビリを受けながら精査され修正大血管転移症のラステリー手術後で再手術すれば生命予後が長くなると皆で検討し再手術を行い社会復帰してみえる方もみえます。
このように過去に先天性心疾患の手術をされ成人された患者さんや以前はファロー四徴症などで手術不可能と言われたが現在では手術の可能性のある患者さん、それから根治手術困難のまま成人されてみえる患者さんを成人先天性心疾患の患者さんといい、現在では小児の先天性心疾患の患者さんの数を超えている現状です。しかし多くの成人先天性心疾患の患者さんは今でも小児科外来に通院してみえる方が多くそういった患者さんをどういう体制で診ていくかが大きな問題となっています。手術をお勧めする場合やはり生命に関わる事ですし、患者さんは現状に慣れ順応されているのでなかなか手術を受け入れていただけません。しかしむしろひどい症状が出る前に手術したほうが成績も良好で術後も元気になられる場合が多いのも事実です。こういった場合患者さんとじっくり向かい合い理解していただくことが大切だと考えています。長く小児先天性心疾患の手術に第一線で携わってきた私にはそのような役目をはたさなければいけないと思っています。名古屋第二赤十字病院、名古屋大学病院、名古屋市立大学病院、中京病院の心臓外科とも連携をもっています。気になることがあればお気軽に話に来てください。